生成AIガイドラインとは?定義から作り方まで詳しく解説
要約:
生成AIガイドラインとは、生成AIを安全かつ適切に活用するための指針です。介護事業所や介護施設で生成AIを導入する際に必要な、利用目的の明確化から利用範囲、情報管理、運用ルール、責任者の設定、ガイドラインの作成、定期的な見直しまで、7Stepで詳しく解説します。
自分の運営する介護施設や介護事業所でも生成AIを活用したいけれど、リスクも大きいため何か適切なルールを定められないか悩んでいる人はいませんか?
この記事では、そんな人に知ってほしい生成AIガイドラインについて詳しく解説します。
生成AIガイドラインとは?

生成AIガイドラインとは、国・地方自治体・企業などが定めた生成AIを安全に開発・提供・活用するための指針です。
近年国や地方自治体だけではなく、企業も生成AIガイドラインを公開することが増えてきています。
これは生成AIガイドラインを公開することでその企業のAIの使い方に対する信頼度を高め、AI活用のリスクを懸念する顧客に対し安心感を持ってもらうためだと言えるでしょう。
介護業界においても生成AIガイドラインを作り、それを守って活用することで、生成AIを利用する上でのリスクを最小化しつつ得られる恩恵を最大化できます。
生成AIガイドラインの作り方
生成AIガイドラインの作り方を7Stepでご紹介します。
【Step1】生成AIガイドラインを作成する目的を明確にする
最初に、自分が運営する介護事業所や介護施設でAIを利用する場合の現状における課題を整理し、以下の質問形式のチェックリストで生成AIガイドラインを作成する目的を明確化してみましょう。
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質問 |
回答例 |
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生成AIサービスの仕様は開発や技術の進歩によって変化していき、国の法令やガイドラインも改訂される可能性があるため、生成AIガイドラインは一度作成して終わりではなく、定期的に見直しが必要です。
自分が運営する介護事業所や介護施設の関係者でじっくりと話し合いをして回答をまとめてみましょう。
【Step2】国や地方自治体の生成AIガイドラインに目を通す
生成AIガイドラインを作成する上で参考にするために目を通しておきたい生成AIガイドラインを、「国の生成AIガイドライン」「地方自治体の生成AIガイドライン」「業界団体や企業の生成AIガイドライン」の3つにわけてご紹介します。
国の生成AIガイドライン
国の生成AIガイドラインの中であらかじめ目を通しておきたいものは次の3つです。
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官公庁名 |
生成AIガイドライン |
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デジタル庁 |
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文部科学省 |
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経済産業省 |
どの生成AIガイドラインも一度作成して終わりではなく、改訂を続けているのが特徴的だと言えるでしょう。
デジタル庁の「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン(第2.0版)」は、生成AIの利活用促進とリスク管理を一体で進める考え方が示されています。
一方文部科学省の「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」では、生成AIを有効な道具として活用しながら、最終的な判断と責任は人間が担うことの重要性が示されているのです。
また経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」では、AIのリスクを踏まえ、事業者が自主的に適切な対策を講じながらAIを利活用する考え方が示されています。
介護業界においても生成AIのリスクを正しく理解し、最終的な判断や責任は人間が行う必要があるため、関係者はしっかりと内容を把握しておきましょう。
AI事業者ガイドラインについても詳しく知りたい方は、次のページもごらんください。
AI事業者ガイドラインとは?概要から活用メリットまで詳しく解説
地方自治体の生成AIガイドライン
地方自治体の生成AIガイドラインの中で目を通しておきたいものは次の2つです。
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地方自治体名 |
生成AIガイドライン |
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東京都 |
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埼玉県戸田市 |
東京都ではAI導入・活用ガイドラインだけではなく、各職員がそれぞれの業務の中で生成AIを安全で効果的に利用するための対応策をまとめた「生成AI利用の手引き」も同時に作成しているのが特徴的です。
介護の現場においても、生成AI使用時の指針となる生成AIガイドラインだけではなく、実際に業務で生成AIを活用する時に手元で確認できる手引きを作成しておくと便利に活用できるでしょう。
また埼玉県戸田市はChatGPTの調査研究事業、ハッカソンなども行っており、生成AIの活用に積極的な自治体のため、生成AIの活用で競合他社と差別化したいと考えている介護事業所や介護施設にとって参考になる取り組みが多いと言えます。
自分の運営する介護事業所や介護施設らしい生成AIガイドラインを作成するためにも目を通しておきたい資料なのではないでしょうか。
業界団体や企業の生成AIガイドライン
業界団体や企業の生成AIガイドラインであらかじめ目を通しておきたいのは以下の2つです。
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業界団体・企業名 |
生成AIガイドライン |
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独立行政法人情報処理推進機構(IPA) |
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富士通株式会社 |
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」は、生成AIガイドラインでありながら生成AIの定義から生成AIガイドラインの作り方、海外における生成AIの動向まで学べる内容となっています。
生成AIを使ったことのない職員が多い場合、生成AIガイドラインをこのような構成にするのもよいでしょう。
一方富士通株式会社では自社の「生成AI利活用ガイドライン」を、社会全体で生成AIを適切に活用するのを目的として一般公開しています。
このような姿勢は、介護業界でも利用者やその家族の信頼度を高める上で参考になるのではないでしょうか。
【Step3】生成AIの利用範囲を決める
次に利用目的とチェックリストの回答内容を踏まえて、生成AIの利用範囲を決めましょう。
利用範囲を決める際のポイントは次の通りです。
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項目 |
概要 |
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利用を認める業務を具体的に決める |
「業務で利用してよい」という大まかなルールではなく、具体的な用途まで定める |
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利用を禁止・制限する業務を明確にする |
AIの出力をそのまま採用することで重大な影響が生じる業務は利用を禁止もしくは制限する |
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入力してよい情報・いけない情報を区別する |
AIサービスへの入力を原則禁止する情報と、入力可能な情報を分類する |
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AIの出力を人間が確認するルールを決める |
AIの回答をそのまま業務に使用しない |
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利用するAIサービスを決める |
利用を認める生成AIサービスを指定し、無許可のAIサービスの利用を制限する |
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職員ごとの利用権限や責任範囲を決める |
ルール違反や問題が発生した場合の報告先も決めておく |
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利用範囲は定期的に見直す |
AIサービスの機能・仕様変更や法令や国のガイドラインの改訂に対応できるようにしておくのと、現場からの意見で改善を続けるため |
利用範囲を決める際に重要なのは「利用可」「利用不可」の2択で考えるのではなく、「条件つきで利用可能」という選択肢も含めることです。
また利用範囲は固定せず、AIの進歩や法令の改訂に合わせて見直しを行うようにしましょう。
【Step4】情報管理・セキュリティルールを決める
利用目的とチェックリストの回答を踏まえて、生成AIに入力してよい情報や禁止する情報、利用するサービス、アカウント管理などの具体的なルールを定めます。
具体的には次の項目について定めておくのが望ましいでしょう。
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項目 |
概要 |
具体例 |
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入力禁止情報 |
生成AIに入力してはいけない個人情報・機密情報を定める |
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入力可能な情報 |
業務で生成AIに入力できる情報の範囲を定める |
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個人情報の取り扱い |
個人情報を入力する必要が生じた場合の条件や手続きを定める |
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利用する生成AIサービス |
業務で利用できる生成AIサービスを指定する |
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入力データの取り扱い |
入力した情報がAIサービス側でどのように扱われるか確認する |
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アカウント管理 |
生成AIを利用するアカウントや認証情報を適切に管理する |
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アクセス権限 |
職員の役割や業務内容に応じて利用権限を設定する |
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利用履歴の管理 |
生成AIの利用状況を把握するための記録方法を定める |
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情報漏えい・誤入力時の対応 |
個人情報や機密情報を誤って入力した場合などの報告・対応方法を定める |
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情報管理・セキュリティルールについても、AIの進歩や法令の改訂に合わせて適宜見直しを行いましょう。
【Step5】運用ルール・責任者を決める
利用目的とチェックリストの回答を踏まえて、生成AIの運用ルール・責任者を定めます。
決める際に抑えておきたいポイントは以下の通りです。
- 生成AIの利用責任者を決める
- 職員がルールを守るための手順を決める
- 生成AIの利用に関する職員教育を行う
- トラブルやルール違反が発生した場合の対応を決める
責任者を1人決めて終わりにするのではなく、責任者・利用職員・トラブル発生時の報告先という役割分担まで明確にすることが大切です。
【Step6】生成AIガイドラインを作成する
今まで決めてきた内容を文章化し、生成AIガイドラインを作成しましょう。
0から文章を作成するのが難しいと感じた場合は、一般社団法人ディープラーニング協会の「資料室」のページで公開されているひな形を参考にするのもおすすめです。
ひな形を参考に、自分の運営する介護事業所や介護施設での活用目的や今まで決定した内容に応じて、必要な追加や修正を加えて使用してみましょう。
【Step7】定期的に見直しと改善を行う
生成AIガイドラインは一度作成して終わりするのではなく、定期的に見直しや改善を行いましょう。
AIの進歩や法令の改訂が行われるという外的な理由もありますが、運用している間に介護の現場から上がってくるインシデントやヒヤリハット、課題に対応する必要があるためです。
職員がリスクを最小化しながら、AIサービスを業務で生かしやすい環境を整えるにはどうすればよいかを考え続け、それを生成AIガイドラインに反映し続けることが大切です。
介護業界で生成AIガイドラインを定めてAI活用したい方は株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください
介護業界において、生成AIガイドラインを定めて望ましい形でAIを活用していきたい方は株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください。
株式会社プレゼンス・メディカルのコンサルティングサービスでは、次の4つのステップでお客様のAI活用をサポートします。
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項目 |
概要 |
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【Step1】AI活用の可能性検討 |
現在のビジネスモデルや市場環境、競合分析、顧客ニーズなどを把握し、AIを活用することでどのような価値を提供できるかを検討 |
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【Step2】AI活用プランの策定 |
以下の項目を策定
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【Step3】AIシステムの開発・導入 |
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【Step4】AI活用の運用支援 |
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【Step2】で策定したAI活用プランを元に生成AIガイドラインを定めると、利用者の皆様からの信頼性がさらに高まり、競合他社との差別化にもつながります。
興味のある方は次のページからお問い合わせください。
お問い合わせ|Presence Innovation Lab.|プレゼンスイノベーションラボ
まとめ
生成AIガイドラインとは、国・地方自治体・企業などが定めた生成AIを安全に開発・提供・活用するための指針です。
この記事も参考にして、ぜひ自分の運営する介護事業所や介護施設に合った生成AIガイドラインを策定してみてください。
※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

