ヒューマノイドロボットとは?機能から介護業界での導入方法まで解説
要約:
この記事では、ヒューマノイドロボットの機能や介護ロボットとの違い、介護現場における導入方法を解説しています。現在のヒューマノイドロボットは受付やレクリエーションの補助が中心ですが、将来的には配膳や見守りなど複数の業務を柔軟に担う存在として期待されています。記事内では、AIロボティクス戦略などの背景を踏まえた導入のメリット・デメリットや、具体的な導入手順についても詳しく紹介しています。
最近ネットのニュースでヒューマノイドロボットという言葉をよく見かけるけれど、介護業界ではどのように役立つのかよくわからない人はいませんか?
この記事では、ヒューマノイドロボットの機能から介護業界での導入方法まで詳しく解説します。
ヒューマノイドロボットとは?

ヒューマノイドロボットとは、人間に近い外見や身体構造を持ち、人のように歩行や会話、物の運搬などを行えるロボットのことです。
近年はAI技術の発展により、自律的な判断や対話が可能なヒューマノイドロボットも登場しており、介護や医療、接客、製造業などさまざまな分野で活用が進められています。
ヒューマノイドロボットと混同しやすい言葉が3つあるため、それぞれとの違いをご紹介します。
ヒューマノイドとヒューマノイドロボットの違い
ヒューマノイドとは、人間に似た見た目や構造を持つもの全般を指す言葉です。
一方ヒューマノイドロボットとは、人間に似た見た目や構造を持つヒューマノイドの中でも実際にロボットとして動作する機械を指します。
ヒューマノイドの方がロボットに限定されない広い概念を表していると考えるとわかりやすいでしょう。
フィジカルAIとヒューマノイドロボットの違い
フィジカルAIとは、AIがセンサーやカメラを通じて現実世界を認識し、ロボットや移動機器などの物理的な実体を用いて自律的に判断・行動する技術のことです。
一方ヒューマノイドロボットとは、人間に似た形状や構造を持つロボットを指します。
フィジカルAI=頭脳、ヒューマノイドロボット=身体という関係になると考えるとわかりやすいでしょう。
フィジカルAIの進化によって、ヒューマノイドロボットが介護の現場でより柔軟な業務を担える可能性が高まっています。
フィジカルAIについてさらに理解を深めたい方は、次の記事もごらんください。
介護ロボットとヒューマノイドロボットの違い
介護ロボットは、高齢者の介護や介護職員の負担軽減を目的として開発されたロボットの総称です。
一方、ヒューマノイドロボットは、人間に似た形状や構造を持つロボットを指します。
介護ロボットは用途による分類、ヒューマノイドロボットは形状による分類だと考えるとわかりやすいでしょう。
現在の介護ロボットは見守りや移乗支援など特定の機能に特化した製品が中心です。
一方、ヒューマノイドロボットは人間に近い形状を生かし、将来的には複数の介護業務を柔軟に担う存在として期待されています。
介護ロボットについてさらに理解を深めたい方は、次の記事もごらんください。
介護の現場で活躍するAI搭載の介護支援ロボットとは?活用事例もご紹介
ヒューマノイドロボットが介護業界でできること
2026年現在、ヒューマノイドロボットが介護業界でできることの例は以下の通りです。
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項目 |
概要 |
ヒューマノイドロボットの例 |
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受付・案内業務 |
来訪者への案内や施設情報の提供を行う |
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コミュニケーション支援 |
利用者との会話や簡単な質問への対応を行う |
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レクリエーション支援 |
体操やレクリエーションの進行をサポートする |
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見守り業務の補助 |
カメラやセンサーを活用し、利用者の状態を確認する |
現在のヒューマノイドロボットは技術開発が進んでいる段階であり、介護職員が普段行っている業務を単独で実施できる状況には至っていません。
そのため、現時点では介護職員の業務負担の軽減や生産性向上を支援するツールとして位置付けられています。
一方、将来的に期待される、介護業界におけるヒューマノイドロボットの活用方法の例は次の通りです。
- 食事の配膳・下膳の自動化
- 居室への備品や荷物の配送
- 洗濯物やリネン類の回収・運搬
- ゴミ回収や簡易清掃などの環境整備
- 夜間巡回業務の自動化
- 転倒や急変時の初期対応支援
- 人手不足が深刻な時間帯における業務代行
- 介護記録の自動作成や事務業務の効率化
ヒューマノイドロボットの開発が進めば、介護業界においてより人間とロボットの協業が進むでしょう。
ヒューマノイドロボットが介護業界で注目される背景
ヒューマノイドロボットが介護業界で注目される背景には、どのようなことがあるのでしょうか。
3つご紹介します。
AIロボティクス戦略の対象分野に介護がある
2026年3月26日にAIロボティクスに関する関係府省連絡会議が公表した「AIロボティクス戦略」において、日本国内においてAIロボティクスを実装するためのロードマップが示されました。
AIロボティクスとは、AIとロボット工学を組み合わせ、ロボットが周囲の状況を認識・判断しながら自律的に行動する技術領域です。
AIロボティクス実装ロードマップでは対象市場として16の産業分野が設定されましたが、その中に介護も含まれているのです。
AIロボティクス戦略で介護分野が重点分野の一つに位置付けられた背景には、AIやロボット技術を活用して人手不足の解消や生産性向上を図る狙いがあります。
AIロボティクス戦略において介護分野が重点分野に位置付けられたことは、将来的なAI技術の発展により、自律的な判断や対話が可能なヒューマノイドロボットの活用拡大への期待の高まりにもつながっています。
参考:経済産業省「AIロボティクス戦略~社会実装を加速し、巨大市場を切り拓く~」
コストカットに貢献できる

画像出典:厚生労働省「令和5年介護事業経営実態調査結果の概要」
2023年に厚生労働省が公表した「令和5年介護事業経営実態調査結果の概要」において、上記画像の通り各介護サービスにおける収入に対する給与費の割合が、45%~80%を占めることがわかりました。
一般的な企業における人件費率は13%前後が適正とされるため、介護業界は元々収入に対する給与費の割合が高いと言えるでしょう。
ヒューマノイドロボットを活用すれば、介護事業所や介護施設を運営する上での人件費を削減でき、経営の健全化にもつながるため、介護業界においてその活用に注目が集まっているのです。
人手不足を解消できる

画像出典:公益財団法人介護労働安定センター 令和6年度 介護労働実態調査結果「従業員の過不足状況」
2024年に公益財団法人介護労働安定センターが行った「令和6年度介護労働実態調査」において従業員の過不足状況についてたずねた所、上記画像のような結果となりました。
介護事業所全体では「大いに不足」「不足」「やや不足」と回答した事業所が全体の65.2%を占め、2020年の調査結果と比較すると4.4%も上昇しているのです。
ヒューマノイドロボットを活用すれば、従業員が不足している介護事業所において介護職員の業務負荷を軽減できるため、介護業界において注目が集まっているのです。
ヒューマノイドロボットを介護事業所に導入するメリット
ヒューマノイドロボットを介護事業所に導入するメリットは以下の通りです。
- 人手不足の解消につながる可能性がある
- 受付や案内など定型業務の効率化が期待できる
- 物品運搬や巡回業務による職員の負担軽減につながる
- 夜間の見守り業務を支援できる可能性がある
- 複数の業務を柔軟に担当できることが期待されている
- 職員が利用者へのケアに集中しやすくなる
- 外国人職員とのコミュニケーションを支援できる
- AIを活用した業務効率化を推進できる
- 介護サービスの品質向上につながる可能性がある
- 先進的な介護施設として競合他社との差別化やブランディング効果が期待できる
- DX(デジタルトランスフォーメーション)推進のきっかけになる
- 将来的な労働力不足への備えにつながる
将来ヒューマノイドロボットの技術がさらに発展すれば、介護事業所に導入するメリットはさらに増えることが予想されます。
ヒューマノイドロボットを介護事業所に導入するデメリット
ヒューマノイドロボットを介護事業所に導入するデメリットとその解決策は次の通りです。
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デメリット |
解決策 |
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導入コストが高い |
補助金や助成金の活用、小規模な実証導入から開始する |
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すべての介護業務を代替することはできない |
職員とヒューマノイドロボットの役割分担を明確にする |
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投資対効果が見えにくい |
導入目的や評価指標(KPI)を事前に設定する |
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介護職員への教育が必要になる |
研修やメーカーサポートを活用し、段階的に運用する |
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誤作動やシステム障害のリスクがある |
緊急時の対応手順を整備し、人による確認体制を維持する |
ヒューマノイドロボットの導入にはデメリットもありますが、それぞれに適した解決策があるため、自分の運営する介護事業所や介護施設におけるメリットとデメリットのバランスを考えた上で、導入するかどうかを決めることをおすすめします。
ヒューマノイドロボットを介護事業所に導入する方法
ヒューマノイドロボットを介護事業所や介護施設に導入する際は、以下のようなステップを踏むとスムーズに進むでしょう。
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ステップ |
内容 |
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【Step1】導入目的を明確にする |
人手不足対策、見守り業務の効率化、利用者満足度向上など、自分が運営する介護事業所や介護施設が解決したい課題を整理する |
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【Step2】活用シーンを検討する |
受付、コミュニケーション支援、巡回、物品運搬など、ヒューマノイドロボットを活用する業務を選定する |
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【Step3】製品・サービスを比較検討する |
機能、費用、サポート体制、将来性などを比較し、自分の運営する介護事業所や介護施設に適した製品を選ぶ |
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【Step4】試験導入・実証運用を行う |
最初は一部の部署や業務で試験的に運用し、効果や課題を検証する |
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【Step5】本格導入・運用改善を進める |
効果測定を行いながら運用方法を改善し、事業所や施設全体への展開を検討する |
ヒューマノイドロボットを導入する目的を明確にした上で、最初から事業所や施設全体で導入するのではなく、実験的な運用をしながらスモールステップで進めていく意識が大切です。
ヒューマノイドロボットの介護業界での活用における今後の課題
2025年に設立された株式会社Enacticは、人型介護助手ロボットEnaを開発しました。
人型介護助手ロボットEnaとは、介護職員が利用者の身体介護などに集中して取り組めるようになるのを目的として、配膳・運搬・見守りなどの周辺業務を行うことにより、介護の現場全体の効率化と負担軽減を目指すヒューマノイドロボットです。
人型介護助手ロボットEnaに任せられる業務は以下の通りです。
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項目 |
概要 |
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日常支援 |
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補充・見守り |
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衛生・環境管理 |
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今まで介護職員が忙殺されていた雑務を人型介護助手ロボットEna代わりに担うことで、導入した事業所や施設ではより介護職員が利用者と向き合う時間を増やせるでしょう。
しかし、人型介護助手ロボットEnaはまだ開発過程の技術であり、2026年夏から遠隔操作で介護の現場における周辺業務を実施する実証テストの段階です。
株式会社Enacticは全国80以上の企業や介護事業者と、人型介護助手ロボットの開発協力に関するMOU(基本合意書)を締結し、現場の声を生かした開発に取り組むとしていますが、まだ本格的な介護現場への導入には時間がかかるでしょう。
ヒューマノイドロボットを介護業界でスムーズに活用するためには、開発や検証実験がどこまで進んでいるかの情報収集をおこたらないことが重要です。
参考:株式会社Enactic「未来の介護パートナー 人型介護助手ロボットEna [イーナ]」
ヒューマノイドロボットの導入を前向きに検討しているなら株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください

ヒューマノイドロボットの導入を前向きに検討している介護事業所・介護施設の経営者の方は株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください。
当社ではAIソリューションとして、介護事業所や介護施設におけるロボット活用・見守り・セキュリティサービスを提供しています。
具体的なサービスは次の4つです。
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サービス項目 |
概要 |
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移乗介助用アシストスーツ導入 |
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自律移動できる配膳ロボットの導入 |
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排泄支援リフトの導入 |
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AIによる機器データ解析で、ロボットや機器の故障予兆を事前検知 |
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また上記のサービスを導入いただくことで、介護事業所や介護施設の皆様が受けられるメリットは以下の通りです。
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項目 |
概要 |
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業務効率化とコスト削減 |
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利用者の満足度と快適度の向上 |
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安全性と信頼性の向上 |
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事業所や施設の競争力とブランド力の向上 |
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社会的貢献と未来への挑戦 |
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当社のAIソリューションは、介護事業所や介護施設における業務効率化・安全性向上を目的としているため、現場で働く介護職員の負担を軽減しながら利用者の見守りや安全を強化することが可能です。
最新のAIロボティクスの考え方をいち早く自分の運営する介護事業所や介護施設に取り入れ、ヒューマノイドロボットを活用することで、利用者と介護職員がともに笑顔で過ごせる環境を作りたいと感じている方は、次のページからお問い合わせください。
お問い合わせ|Presence Innovation Lab.|プレゼンスイノベーションラボ
まとめ
ヒューマノイドロボットとは、人間に近い外見や身体構造を持ち、人のように歩行や会話、物の運搬などを行えるロボットのことです。
現在のヒューマノイドロボットは技術開発が進んでいる段階であり、介護職員が普段行っている業務を単独で実施できる状況には至っていませんが、今後開発や検証実験が進めば少しずつ介護職員に代わって行うことが可能な業務も増えてくるのではないでしょうか。
この記事も参考にして、いち早くヒューマノイドロボットに対する理解を深め、今後介護業界においてどのようにヒューマノイドロボットを活用するのが望ましいかを考えてみてください。
※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

