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AI FOR CARE
人間に寄り添うAI

AIセンサーとは?市場規模から介護現場での活用メリットまで解説
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2026.05.15

AIセンサーとは?市場規模から介護現場での活用メリットまで解説

要約:
AIセンサーとは、取得データをAIが解析・判断する次世代センサーです。市場は急成長しており、介護現場では転倒検知や見守りの効率化、人手不足の補完などに活用されています。本記事では市場規模や動向、具体的な製品例、導入メリットをわかりやすく解説します。

自分の運営する介護事業所では要介護度が上がってきているため、AIセンサーの導入を検討しているけれど、何から始めればよいかわからず困っている人はいませんか?

この記事では、AIセンサーの市場規模から介護現場での活用メリットまで詳しく解説します。

AIセンサーとは? 

AIセンサーとは、センサーで取得したデータを内蔵されたAIが解析・判断する機能を持つ次世代のセンサーのことです。

エッジAIセンサー、インテリジェントセンサー、AIカメラ、スマートセンサーといった名前で呼ばれることもあります。

従来センサーは物事を検知・認識するのがその役割でしたが、AIを搭載することで解析や判断ができるようになったのが大きな違いと言えるでしょう。

AIセンサー市場

AIセンサーの市場について、市場規模、市場動向、日本のAIセンサーの市場の3つの観点からご紹介します。

市場規模

2025年7月に、グローバル・マーケット・インサイツ社が発表した「AIセンサー市場 サイズとシェア 2025 – 2034」によると、世界におけるAIセンサーの市場規模は、2024年に4億8,000万米ドル(約480億円)で、出荷容量は139.7万ユニットでした。

ここでいうユニットは、一般的にAIセンサーの出荷数量(個数)を指すと考えられます。

また市場は、2030年までに39億3,000万米ドル(約3,930億円)へと成長すると予測されており、2025年から2034年の予測期間において、年平均成長率(CAGR)は42.1%、出荷容量は39.8%増加すると見込まれています。

ただし、予測期間の表記に差異があるため参考値として扱う必要があるでしょう。

AIセンサー市場の成長は、AI搭載の消費者向け電子機器の普及拡大、自動車分野における自動運転およびADAS(先進運転支援システム)技術の進展、さらにロボティクス分野の用途拡大などの要因によって支えられています。

ロボティクス分野の拡大の一例として、介護現場における見守りセンサーや介護ロボットの導入が進んでいます。

人手不足への対応や業務効率化の観点から、これらの技術へのニーズは高まっており、AIセンサー市場の成長を後押しする要因の一つといえるでしょう。

市場動向

ヘルスケア分野では、患者モニタリングや医療画像、ウェアラブルセンサーの普及を背景に、AIセンサーの導入が26%増加しています。

特に医療分野では、人との安全な相互作用を実現するため、AIによる視覚認識やナビゲーションセンサーの活用が進んでいます。

これらの技術は、介護現場においても転倒リスクの低減や安全な見守りの実現に寄与すると考えられます。

また、2024年においてアジア太平洋地域は世界のAIセンサー市場の36.2%を占めており、最大の市場となっています。

同地域では、電子機器製造における強みや5Gインフラの整備、電動モビリティの普及を背景に、AIセンサーの導入が急速に進んでいます。

さらに、2024年にはソニー株式会社、STMicroelectronics、株式会社キーエンス、Infineon TechnologiesSamsung5社でグローバル市場の48.4%のシェアを占めています。

日本および韓国企業が高いシェアを有していることから、アジア太平洋地域における技術開発と普及は今後も継続すると見込まれます。

特に日本では高齢化の進展により、医療・介護分野におけるAIセンサーの需要拡大が見込まれており、市場の成長を後押しする要因の一つと考えられます。

日本のAIセンサー市場

日本のAIセンサー市場は、自動車産業、電子機器産業、先進的なロボティクスの統合を背景に、2024年には4億4,110万米ドルの規模となりました。

また、日本政府は半導体およびAIチップ分野の強化と、国内のAIセンサー製造能力の支援を目的として、2030年までに65億米ドルの公的資金を投入する方針です。

日本政府による大規模な投資も進められていることから、AIセンサー市場は中長期的に安定した成長が見込まれます。

参考:グローバル・マーケット・インサイツ「AIセンサー市場 サイズとシェア 2025 – 2034」

AIセンサーの介護の現場における活用の現状

2025年3月に、株式会社日本総合研究所の「訪問系や通所系サービスにおける介護ロボット・ICT等のテクノロジー活用及び介護現場におけるAI技術の活用などを通じた生産性向上の取組の実態調査研究事業報告書」内において、AI活用機器・サービス導入介護事業所へのヒアリング調査結果が公表されました。

例えばAIで行動分析を行うカメラ型見守りシステムを導入した事業所では、居室にいる利用者の状態把握、行動検知、行動予測などのために活用し、訪室なしでの効率的な見守りや夜間の転倒事故がなくなるといった成果が上がっています。

また介護の現場ではバイタルセンサー、ドアセンサー、温度センサーなど、複数のセンサーを連携させたシステムや、自立支援に向けてベッドに寝ていない時の状態を把握できる機器の開発ニーズがあることもわかったのです。

ただしこのようなシステムは多額の費用がかかることが導入のハードルを上げる要因となっています。

現場でのニーズをこのような調査でしっかりと発信していくことが、介護事業所で使いやすいAIセンサーを開発することにつながるでしょう。

参考:株式会社 日本総合研究所「訪問系や通所系サービスにおける介護ロボット・ICT等のテクノロジー活用及び介護現場におけるAI技術の活用などを通じた生産性向上の取組の実態調査研究事業報告書」

AIセンサーを介護の現場で活用するメリット

AIセンサーを介護の現場で活用するメリットは以下の通りです。

項目

概要

転倒・事故リスクの低減

動作検知や姿勢認識により、転倒や異常行動をリアルタイムで検知できる

見守り業務の効率化(夜間対応の負担軽減)

常時監視を自動化でき、巡回回数の削減や職員の負担軽減につながる

人手不足の補完

少人数でも安全性を維持できるため、慢性的な人材不足への対策になる

利用者の安心感向上

異常時にすぐ対応できる環境を整えることで、利用者・家族双方の安心感が高まる

データ活用によるケアの質向上

行動履歴やバイタルデータを蓄積・分析することで、より適切なケアが可能

感染症対策・非接触対応

接触機会を減らしつつ状態把握ができるため、感染リスク低減にも寄与

家族・管理者への情報共有の高度化

可視化されたデータにより、報告や説明の質が向上し信頼性が高まる

既存センサーからのスムーズな移行が可能

非AIセンサー(離床センサーや見守りセンサーなど)の導入が進んでいる施設が多く、現場の運用フローや職員の理解が一定程度整っている

2024年に公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度 介護労働実態調査結果 事業所調査『事業所における介護労働実態調査 結果報告書』」内において、介護ロボットとICT機器などの利用状況が公表されました。

報告書によると、施設の居室内に設置する見守りセンサーを日常的に利用している介護事業所は、ベッドセンサーが20.0%、カメラ型センサーが5.4%、それ以外のセンサーが11.5%という結果でした。

上記のように非AIセンサーの導入が一定数進んでいることから、AIセンサーへの移行は介護職員と利用者双方に比較的スムーズに受け入れられる可能性が高いでしょう。

参考:公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」

AIセンサーの介護向け製品

AIセンサーの介護向け製品を5つご紹介します。

Panasonicの「LIFELENSサービス」

Panasonic「LIFELENSサービス」のホームページのファーストビュー

画像出典:Panasonic「LIFELENSサービス」

Panasonicの「LIFELENSサービス」とは、パナソニックが提供する見守り支援サービスであり、AIとIoT技術を活用して利用者の状態を非接触で把握できる点が特徴です。

居室内の動きや在室状況を自動で検知し、異常時には通知を行うことで、見守り業務の効率化と安全性向上を両立します。

こうした機能を支えているのが、AIによる映像解析技術を活用した「VIEUREKA」です。

映像センサーを通じて人の動きや状態を検知し、リアルタイムでデータとして活用できます。

これにより、夜間の巡回負担軽減や転倒リスクの早期把握など、介護現場における安全性と業務効率の向上が期待されます。

LIFELENSサービスは、一人夜勤の介護事業所や認知症などで転倒リスクが大きい利用者が多く入居している施設におすすめです。

参考:Panasonic「LIFELENSサービス」

コニカミノルタの「HitomeQ(ひとめく) ケアサポート」

コニカミノルタ「HitomeQ(ひとめく) ケアサポート」のホームページのファーストビュー

画像出典:KONICA MINOLTA「HitomeQケアサポート」

コニカミノルタが提供する「HitomeQ ケアサポート」は、AIと画像センシング技術を活用した介護施設向けの見守り・業務支援サービスです。

天井に設置した行動分析センサーにより、利用者の動きや生活リズムを360°で把握し、異常時にはスタッフのスマートフォンへ映像とともに通知することで、安全性と業務効率の向上を両立します。

また行動分析センサーにAI技術を組み合わせることで、利用者の行動を自動解析しています。

従来の職員の経験や勘に頼った評価ではなく、センサーから取得したデータをもとに客観的に状態を把握できる点が特徴です。

同サービスを導入した施設では転倒数が約80%削減され、情報共有や訪室業務などの効率化により平均で約30%の介護スタッフの業務効率化を実現しています。

HitomeQ ケアサポートは介護業界でのDXを推進し、客観的なデータに基づく介護を推進したい事業所におすすめです。

参考:KONICA MINOLTA「HitomeQケアサポート」

参考:KONICA MINOLTA「超高齢社会が直面する介護の課題にソリューションを-HitomeQ ケアサポート」

グローリー株式会社の「ミライアイ」

グローリー株式会社「ミライアイ」公式ホームページのファーストビュー

画像出典:ミライアイ公式サイト

グローリー株式会社が提供する「ミライアイ」は、AI画像認識技術を活用した介護施設向けの転倒検知システムです。

赤外線3次元センサーとAIによる骨格認識技術を組み合わせることで、利用者の姿勢や動きを高精度に把握し、転倒を自動で検知できます。

システムの特徴は以下の通りです。

項目

概要

転倒検知に特化した高精度AI

骨格情報をもとに姿勢を解析し、誤検知を抑えながら転倒を検知

赤外線センサーによる24時間見守り

昼夜の光環境に左右されず、安定した検知が可能

リアルタイム通知機能

異常時にはスタッフの端末に通知し、迅速な対応を支援

映像記録による原因分析

転倒時の状況を振り返ることで、再発防止やケア改善につながる

上記の仕組みにより、転倒事故の早期発見と重症化の防止、夜間巡視の負担軽減効果が期待できます。

ミライアイは入居者全体の要介護度が上がり、転倒リスクが高まってきた介護事業所におすすめです。

参考:ミライアイ公式サイト

株式会社Opt Fitの「KaigoDX

株式会社Opt Fit「KaigoDX」の公式ホームページのファーストビュー

画像出典:KaigoDX公式ホームページ

株式会社Opt Fitが提供する「KaigoDX」は、AI画像解析技術を活用した介護・福祉施設向けの見守りカメラサービスです。

利用者の動きや異常を自動で検知し、転倒や離室、離設などのリスクが発生した際には、職員へリアルタイムで通知することで、安全性の向上と業務負担の軽減を支援します。

サービスの特徴は次の通りです。

項目

概要

AIによる異常検知(転倒・離室・離設など)

利用者の行動を解析し、事故や徘徊リスクをリアルタイムで検知

遠隔からの見守りが可能

PCやスマートフォン、インカムから状況を確認でき、巡回業務を効率化

24時間365日の映像記録

事故発生時の状況確認や報告書作成の効率化に活用できる

低コストで導入しやすい

レンタルプランなどにより初期費用を抑えつつ導入可能

上記の仕組みにより、転倒や徘徊などの事故リスクの低減、夜間巡回や訪室の削減による業務効率化といった効果が期待できますが、特に顔認識による利用者の識別や離設検知機能により、認知症利用者の見守り強化にも有効です。

KaigoDXは、コストを抑えつつ施設全体の見守り体制を強化したい介護事業所におすすめです。

参考:KaigoDX公式ホームページ

エイアイビューライフ株式会社の「A.I.Viewlife(エイアイビューライフ)

エイアイビューライフ株式会社「A.I.Viewlife(エイアイビューライフ)」公式ホームページのファーストビュー

画像出典:A.I.Viewlife公式ホームページ

A.I.Viewlifeは、AI画像解析と赤外線センサーを活用した介護施設向けの見守りロボットです。

居室全体を24時間モニタリングし、転倒・離床・体動・呼吸などの状態変化をリアルタイムで検知できる点が特徴で、非接触・非拘束での見守りを実現します。

さらに、生体センサーと連動することで「動き+バイタル」の両面から状態を把握でき、従来の単一センサーよりも精度の高い見守りが可能です。

システムの特徴は以下の通りです。

項目

概要

居室全体をカバーする見守り機能

広角赤外線センサーにより、ベッド周辺だけでなく居室全体の動作を検知

AIによる危険動作の自動検知

転倒・離床・うずくまりなどの危険行動をリアルタイムで検知し通知

生体センサーによる非接触モニタリング

呼吸や体動を非接触で把握し、異常時にはアラートを送信

プライバシーに配慮した映像処理

シルエット表示などにより個人情報に配慮した見守りが可能

双方向の通話機能を搭載

異常検知時にその場で利用者へ声かけができるため、状況確認から初期対応までを遠隔で完結できる

上記の仕組みにより、転倒や事故の早期発見と重症化の防止、夜間巡視の削減による業務負担軽減といった効果が期待できます。

A.I.Viewlifeは、見守り・生体管理・コミュニケーションを一体化して行いたい事業所におすすめです。

参考:A.I.Viewlife公式ホームページ 

AIセンサーの導入に迷ったら株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください

株式会社プレゼンス・メディカル・ラボのロゴ

AIセンサーの導入や活用方法に迷ったら、株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください。

プレゼンス・メディカルではAIセンサー技術を活用して介護事業所における安心・安全な介護ロボットや見守りサービスの導入を進め、ご利用者さまの自立と介護職員の皆様の負荷軽減を促進することが重要だと考えています。

具体的には、当社のAIソリューションにおける見守り・安全・セキュリティ型サービスで、以下のような機能を提供しています。

  • AI画像解析でご利用者さまの夜間における異常行動を検知し見守りを強化
  • AI顔認証システムを導入し施設出入りと行動把握で安全向上
  • IoTデバイスで利用者の健康状態をリアルタイムに確認
  • 災害時の避難シミュレーションでより安全な誘導策を策定

サービスを導入することで、介護事業所における業務効率化とコスト削減が進むだけではなく、次のようなベネフィットも得ることが可能です。

  • 利用者の満足度と快適度の向上
  • 安全性と信頼性の向上
  • 介護事業所の競争力とブランド力の向上
  • 社会的貢献と未来への挑戦

また導入して終わりではなく、、利用者の同意取得と情報セキュリティ確保を前提とした上で、実証実験を重ねながら効果を最大化できるよう改善を重ねていきます。

AIセンサーを活用し、上記のような未来を手に入れたい方は次のページからお問い合わせください。

お問い合わせ|Presence Innovation Lab.|プレゼンスイノベーションラボ

まとめ

AIセンサーとは、センサーで取得したデータを内蔵されたAIが解析・判断する機能を持つ次世代のセンサーのことです。

エッジAIセンサー、インテリジェントセンサー、AIカメラ、スマートセンサーといった名前で呼ばれることもあります。

この記事も参考にして、ぜひ自分の運営する介護事業所のニーズに合った形でAIセンサーの技術を活用してみてください。

※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。