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AI FOR CARE
人間に寄り添うAI

AIが拓く、介護士の新たな育成の形(その3)
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2024.04.04

AIが拓く、介護士の新たな育成の形(その3)

前回のコラムでは、AIを活用した介護士の育成の具体的な方法について、さらに詳しく述べました。

今回は、その続きとして、明日から介護現場で使えるような、AIを活用した介護士の育成のアイデアについて述べていきたいと思います。

AIによるシミュレーション

AIによるシミュレーションは、介護士が実践的な経験を積むのに適した方法です。

例えば、以下のようなシミュレーションを実施することができます。

  • 介助や看護の基本的なスキルを身につけるシミュレーション

食事介助や排泄介助などの基本的な介助や看護のスキルを身につけるシミュレーションを実施することができます。このシミュレーションでは、介護士が実際に介助や看護を行う際に、AIがその行動を分析し、フィードバックを与えることで、介護士のスキルアップを図ります。

  • 利用者の状態に応じた介助や看護を学ぶシミュレーション

認知症や要介護度の高い利用者など、さまざまな状態の利用者に応じた介助や看護を学ぶシミュレーションを実施することができます。このシミュレーションでは、AIを活用して、利用者の状態を再現し、介護士が適切な介助や看護を行うことができるかを確認することができます。

AIを搭載したロボットを活用した介助や看護の訓練

AIを搭載したロボットを活用した介助や看護の訓練は、介護士が実践的な経験を積むのに適した方法です。

例えば、以下のような訓練を実施することができます。

  • 食事介助や排泄介助などの介助の訓練

AIを搭載したロボットと介助を繰り返し行うことで、介護士はより安全に、かつ効率的に、介助を行うことができるようになります。

  • 認知症や要介護度の高い利用者の介助の訓練

AIを搭載したロボットを活用して、認知症や要介護度の高い利用者の介助を繰り返し行うことで、介護士はより適切な介助を行うことができるようになります。

AIによる学習進捗の分析

AIによる学習進捗の分析は、介護士の学習効率を向上させるのに役立ちます。

例えば、以下のような分析を行うことができます。

  • 介護士の弱点や課題を把握する

AIによる学習進捗の分析により、介護士の弱点や課題を把握することができます。この情報をもとに、介護士の学習プログラムを作成することで、介護士の学習効率を向上させることができます。

  • 介護士の学習の進捗や理解度を把握する

AIによる学習履歴の分析により、介護士の学習の進捗や理解度を把握することができます。この情報をもとに、効果的な指導を行うことで、介護士の学習効率を向上させることができます。

これらのアイデアは、あくまで一例です。介護現場のニーズや課題に合わせて、さまざまなアイデアを検討し、実践していくことが重要です。


また、AIを活用した介護士の育成を推進するためには、介護士の理解や協力が不可欠です。介護士に対して、AIの活用の目的やメリットを理解してもらうための取り組みも重要です。

AIの活用により、介護士の育成の効率化や質の向上が期待されます。AIを活用した介護士の育成の取り組みを進めることで、介護の質の向上と持続可能性の確保に貢献することが期待されます。