PAGE TOP

コラム

column

AI FOR CARE
人間に寄り添うAI

AIが介護の現場にもたらす人間的な価値
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2024.01.19

AIが介護の現場にもたらす人間的な価値

AIの活用は、介護現場の課題解決に大きな可能性を秘めています。しかし、AIの活用が介護の現場にもたらすのは、単に効率化や質の向上だけではありません。AIは、介護の現場に新たな人間的な価値をもたらす可能性を秘めているのです。


AIがもたらす人間的な価値


AIが介護の現場にもたらす人間的な価値としては、以下のようなものが挙げられます。


• 介護士の負担軽減による人間的ケアの充実


AIを活用することで、介護士の業務を自動化したり、支援したりすることができます。これにより、介護士はより人間的なケアに注力することができるようになります。例えば、AIを搭載したロボットを活用すれば、介護士は利用者の身体介助に時間を割くことができます。また、AIによるモニタリングにより、利用者の状態を常に把握し、異常を早期に発見することができます。これにより、介護士は利用者の安全を確保しながら、より質の高いケアを提供することができるようになります。


• 利用者の孤独感の解消によるQOLの向上


AIを活用することで、利用者の孤独感を解消することができます。例えば、AIを搭載したロボットを活用すれば、利用者はロボットと会話したり、ゲームをしたりすることで、孤独感を和らげることができます。また、AIによるコミュニケーション支援により、介護士は利用者とより密接なコミュニケーションを図ることができます。これにより、利用者は孤独感を感じることなく、安心して生活を送ることができるようになります。


• 介護の選択肢の拡大による利用者の自己決定権の尊重


AIの活用により、介護の選択肢が広がります。例えば、AIを活用した遠隔介護により、地域の介護資源を効率的に活用することができます。また、AIを搭載したロボットを活用した在宅介護により、高齢者の自宅での生活を支援することができます。これにより、利用者は自身のニーズや希望に応じた介護を受けることができるようになります。


課題と展望


AIの活用には、以下の課題もあります。
• 技術の信頼性や安全性
• コスト
• 倫理的な問題
これらの課題を解決するためには、AI技術の研究開発や社会実装に向けた取り組みが重要です。
AIは、介護の現場に新たな人間的な価値をもたらす可能性を秘めた技術です。AIの活用を推進し、介護の質の向上と利用者のQOLの向上に貢献することが求められています。


結論


AIが介護の現場にもたらす人間的な価値は、以下の3つにまとめられます。
• 介護士の負担軽減による人間的ケアの充実
• 利用者の孤独感の解消によるQOLの向上
• 介護の選択肢の拡大による利用者の自己決定権の尊重
これらの価値を実現するためには、AI技術の研究開発や社会実装に向けた取り組みが重要です。